2014年10月20日

44歳の職探し・まとめ。

さて、結論から言うと職探しには求人情報サイトを使うべきなんだけど、
それは前々回に書いた「雇用均等法云々」前回に書いた「悪徳企業云々」とはまた違った理由なのね。

実は「求人を探す」にあたって、求人情報サイトのメリットってあんまりない。
求人情報サイトだってハロワと同じで、募集対象を女だとか何歳までとか明記できないのな。
そりゃそうだ、一応は雇用均等法に明記されてんだから。
ま、こっちは行政じゃなく民間だから、その辺は大らかな感じで、
画像で女ばかりの職場、もしくは男ばかりの職場ってのをアピールしたり、
過去の採用者の声として「26歳・女性」の声を載せたり、
ハロワよりは若干わかりやすくなってるものの、
それでも雇用均等法のせいで、企業のターゲット層がある程度見えないってのは同じで。

それに求人情報サイトだからって悪徳企業からの求人がないわけじゃない。つーか、かなりある。
個人的にはハロワよりはチェック機構が機能してるとは思うけど(あくまでもハロワよりは、ね)、
そもそもどこからどこまでが悪徳企業かって定義なんてないわけだから、
やっぱり胡散臭い求人やブラック企業の求人だってそれなりにある。
画像や文面からほのぼのとした社風が漂ってくる営業職の求人があって、
ググってみたら光通信の100%出資の子会社だったこともあったっけ(笑)。

というわけで、「求人を探す」という時点ではハロワも求人情報サイトも大して変わんない。
「雇用均等法云々」も「悪徳企業云々」も、ハロワとほとんど一緒なのよな。
ま、ネットを使ってググったり比較したりできるだけ有利かな、ってとこ。
ただ、「求人に応募する」時点で、求人情報サイトのメリットが見えてくる。
この応募に関してもハロワと同じで、誰でも自由に応募できるものの、
企業側が欲する「外側から見えないターゲット層」ってものがある以上は、
性別や年齢だけで不採用なんてことは多々あるわけで。
だったらハロワと一緒? 中年求職者はNO FUTURE?

さて、ここで改めて考えてみる。
もし企業のターゲット層にさえ入れば簡単に面接までいけるのかというと、
それでもやっぱ、なかなか面接には辿り着けないのよな。
そりゃ企業だって100人、200人と面接してる暇はないからさ、
だったら応募の際の経歴を見て、有望なやつだけを面接するわなと。

となると、求人に応募してから面接に至るまで、二つの壁があることに気付く。
まずは「どちらの性別を欲してるのか」「何歳までがオッケーなのか」という、見えないターゲットの壁。
そして、仮に企業が10人と面接するとして、「その10人に入れるか」という面接人数の壁。
もちろん採用までには「その10人の中でトップに立つ」って壁もあるわけだけど、
今回は面接に至るまでの話なので、採用されるかどうかはパス。

ここで手に職があったり経験があったりする人なら強いんだけど、
オレみたいなボンクラがこの二つの高い壁を越えようとするなら、答えはひとつ。
もう「数で勝負する」しかないわけだ。ライク・ザ・レミングス。

十社応募して、一社から面接の誘いが来ればラッキー、みたいな。
で、十社面接に行って、一社から採用をもらえればオッケー、みたいな。
つまりは一社からの採用のために百社応募しろと。それでダメなら二百社応募しろと。

この「数で勝負する」ってのをハロワで実行しようとするとえらいことになる。
履歴書で腱鞘炎確実だし、郵送代だって月に数万円かかっちゃう。
おそらく必死にやって、一日5件が限界じゃなかろうか。
これを何週間も続けると、精神崩壊必至だと思う。オレには絶対無理だ。

求人情報サイトはこの「数で勝負する」作戦に適してる。
というか、その作戦のために求人情報サイトが存在してる、と言っても過言じゃない。
とにかく応募までの手間が圧倒的に少ない。
ハロワのように、履歴書と職務経歴書を書いてから応募、じゃなくて、
応募しまくって、連絡があってから履歴書と職務経歴書を用意すればいいんだから。

まず最初だけは職務経歴や自己PRなんかを打ち込むって手間がかかるものの、
後は前回入力した情報が履歴として残ってるから、
志望理由あたりをちょっと書き換えるだけで応募できる。
実質10〜30分程度で1件、一日30件応募も難しくない。
同じ職種だと志望理由を書き換える必要もないから、
1時間で30件応募なんてことも可能じゃなかろうか。

郵送じゃないから、結果が出るのが早い、ってところも大きい。
ターゲット層に入ってたら「履歴書と職務経歴書送って」と連絡があるし、
そもそもターゲット層に入ってなかった場合はすぐに不採用通知が来るからね。
オレなんて応募した5分後に不採用ってメールが来たことあるもん(笑)。
ま、クールでありシビアであるけど、
ハロワでの「無駄」を考えるとよっぽどいい。少なくとも徒労感はない。

で、応募の際にある程度の経歴や自己PRなんかは連絡済みなわけだから、
「履歴書と職務経歴書送って」と連絡があった場合はほぼ面接まで行けるのな。
中には「履歴書と職務経歴書持ってきて」と、いきなり面接の連絡があったり。
ハロワのように、無駄な履歴書や職務経歴書を書く手間がないし、
一刻も早く採用されたい求職中の身としては、このスピード感もありがたい。

つまりね、前々回に書いた冒険者の話に例えるならば、
当初は「標高2000m級の山を100山紹介」したハロワに対し、
「標高500m級の山を10山紹介してくれ」と考えたものの、
求人情報サイトなら、高さ1mほどの砂山を1000山紹介してくれる、みたいな感じ。
高さ1mなら1000山登っても(というか跨いでも)まったく疲れないでしょ。
そこに徒労感はない。
ま、さすがに1000山登っても宝が見つからないと無力感は感じるかもしれないけど…。

そういうわけで、職歴なしのボンクラ44歳が職探しをするなら、
ハロワじゃなく求人情報サイト一択で、数で勝負するしかない、という結論でありました。

最後に、ハロワでのトホホな話。
ハロワに通ってたころ、これまた怪しい企業の求人があって、
担当者に相談したんだよな、これってどうなんですかね、って。
そしたら「胡散臭いですねー。しかも契約期間を明記してない契約社員でしょ?
これ、いつクビを切られても文句言えないってことですよ。
ま、僕だって来年の更新がなければクビだから、人ごとじゃないんですけどね…」
…てっきり公務員だと思い込んでたおまえも契約社員だったんかい!
なんか媚びへつらって損したわ!